メタモンのように生じて時間の経過とともに形こそ穏健に変わってきたがメタモンは我を持たない。よって形状記憶合金のようにふやけた吐瀉物がうろうろとのたうちまわる。そんな地下室を持ってしまったと自称する自意識を拗らせつつある住人は形式的な節目にこのようなうってつけの営みに首を突っ込むことにしてみたのである。俺は俺に対して自己充足的にやっているだけだと虚勢を張ったところでそんな言葉には何の意味もない。本当に何の意味もないのだ。見て欲しいからひっそりとした場所かのように粉飾された心地よい椅子の上でマジックミラーの部屋で1人叫ぶのだ。四方八方せせら笑われていることを微かに感じながらもおしゃべりへの希求をやめられぬ、そんな男の苦し紛れのカタルシスを得ようとする焦燥を残す。